毎朝の芝刈りは日々の仕事ですが、それだけでコースは保てません。年に1度、あるいは数年に1度しかやらない作業がいくつもあり、それが数か月先のコンディションを作っています。一年の整備の全体像をお見せします。
年間の整備カレンダー
| 時期 | 主な作業 | 目的 |
|---|---|---|
| 3月 | 目覚めの肥料、雪解け後の点検、ロープの再設置 | 休眠から立ち上げる |
| 4月 | エアレーション(土に穴をあける)、目砂入れ | 土壌を柔らかくし、根に空気を送る |
| 5月 | 刈り込みの頻度を上げる、除草 | 成長期に入るため |
| 6月 | 排水経路の点検、病害の監視 | 梅雨の前後がいちばん病気が出ます |
| 7〜8月 | 早朝の刈り込み、散水、傷んだ箇所の補修 | 高温で弱る時期を乗り切る |
| 9月 | 追肥、更新作業(サッチ除去) | 夏のダメージからの回復を促す |
| 10月 | 刈り高の調整、カップ位置の見直し | ベストシーズンのコンディションを作る |
| 11月 | 落ち葉除去、冬季に向けた最後の刈り込み | 休眠に入る準備 |
| 12〜2月 | 樹木の剪定、機械の整備、コース改修工事 | 閑散期・クローズ中にしかできない作業 |
お客様の目に触れにくい3つの大仕事
① エアレーション:土に穴をあける
人が歩くと土は踏み固まり、水も空気も通らなくなります。そこで専用の機械で無数の穴をあけ、そこに砂を入れます。根が伸びる余地ができ、水はけも改善します。
ただし作業直後は芝の表面が穴だらけになり、転がりが一時的に悪くなります。「今日は転がりが変ですね」と言われる時期があるのは、たいていこの作業の直後です。2〜3週間で落ち着きます。
② サッチ除去:枯れた葉の層を取る
刈った葉や枯れた根が芝の下に層となって溜まります。これが厚くなると水が浸透せず、病気の原因にもなります。機械でかき出して取り除く作業を、年に1〜2回行います。
③ 目砂入れ:表面を平らにする
削れた箇所やくぼみに砂を入れて均します。これを続けることで、数年かけて転がりの素直な面ができていきます。地味ですが、コンディションの土台になる作業です。
💡 「今日は転がりが変」の正体はここにあることが多いです
エアレーションの直後、目砂を入れた直後、サッチ除去のあと。いずれも数週間は転がりが普段と違います。数か月先のためにやっている作業なので、この期間だけはご容赦いただけると助かります。掲示でお知らせしていますが、気づかれない方も多いので、気になったら受付でお尋ねください。
計画は「1年前」から立てている
機械の手配、資材の発注、人手の確保。特に改修工事を含む年は、前年の秋に翌年の計画を固めます。天候で前後するので、予備日も織り込みます。
⚠️ 作業中の区画には入らないでください
エアレーションや目砂入れの直後は、芝がいちばん弱い状態です。ロープや「養生中」の表示がある区画は、乾いて見えても保護しています。踏まれると、数か月の作業が無駄になってしまいます。ご協力をお願いします。
まとめ
整備は毎朝の芝刈りだけではありません。春のエアレーション、秋のサッチ除去と追肥、冬の剪定と改修。年に1〜2回の大仕事が、数か月先の転がりを作っています。「今日は転がりが変」と感じる時期は、たいていその直後です。2〜3週間待つと、前より良い状態になって戻ってきます。
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